冨田農園の自然栽培のお米とお野菜の成長記録

研修を受け入れて頂いている冨田さんのお米とお野菜の記録を、写真と共に紹介します! こちらはミニトマト。 大玉トマトなども栽培してきた中で、種を継いでいくにつれてミニトマトが一番安定して採れたとのことで、今は毎年ミニトマトを育てています(自家用)。 すぐに食べない分は冷凍しておいて、さまざまな料理に使われています。 上の写真のカレーとスープにこのミニトマトが入っています。贅沢〜☺️甘みよりも、酸味や旨味などの味が強いのですが、とってもさっぱりしていて最高に美味しいスープでした😌 こちらのパスタはトマトソースのトマトが自家製、麺も実は冨田さんのうどん麺でほっんとうに毎回貴重なお食事を食べさせて頂いています! 次は里芋です。 こちらの里芋、畝間をよくみると… 畝間にエンバクを蒔いて、雑草対策をしています。 こちらのエンバク、枯れたら踏み倒すだけ! さつまいもの栽培もこのように畝間にエンバクを蒔いています。 里芋の隣には落花生がうわっています。 少量は販売されているみたいですが、洗浄・選別が大変なので大量には販売していないそうです。 続いては以前、途中過程まで少しブログに紹介しました、熊本在来種のかぼちゃである春日ぼうぶらです🎃 もともとここの畑は、長年耕作放棄地だったところを冨田さんが引き受けて、このぼうぶらの前に小麦を植えていたそうなのですが、小麦が草負けしてしまったのでぼうぶらを植えたという経緯があるくらい、草の勢いがすごい畑だったそう。 ぼうぶらと雑草、どちらが勝つか楽しみにされていました😆 6月に一度、除草しましたが、8月の時点では五分五分といったところです。 9月になると、隣の大豆畑まで侵入してくるぼうぶらの勢いが優勢になってきました。 まだ熟していないですが、実もつきはじめました。 次の研修で収穫させてもらいましたが、雑草の勢いがすごいこと! そしてそれに負けていないぼうぶらも本当にすごい! 草刈りを定植後に一度しただけで、ほぼ放任の栽培でしたが、いたるところに実がついています🎃 草をかき分けての収穫です。雑草も冨田さんの身長をゆうに超えています。 この背の高い雑草にもぼうぶらのつるが登って実もつけています。究極に天然の支柱です。 熟すとオレンジになる、春日ぼうぶらを収穫しました! この春日ぼうぶらはもともとはあまり美味しくなかったそうなのですが、種取りを続けるほど甘くなり、今ではこのぼうぶらを毎年買ってくださるお客さんもたくさんいらっしゃるようです。 ぼうぶらの収穫はまだまだ続きます。 雑草につるを張って、そこに実をつけています。 また、畑の奥側の畦が高いのですが、そこまでつるを伸ばして実をつけているのが、このぼうぶらの強さを物語っています😆 お次は、四角豆!あまり馴染みのないお野菜ですが、歯応えもよく何にでも使える万能な食材です。 冨田さんは約15メートルほどのハウスのパイプを使って、四角豆を栽培されています。 四角豆と言えば、天ぷらですが、この日は唐揚げを頂きました。 天ぷらよりガツンと味がのっていて、おにぎりと最高に合います😋 冨田家ではお好み焼きのキャベツ代わりに四角豆を使ったりもするそうです。火を通してもシャキシャキ感が残るので、本当に使いやすい食材だと思います! 野菜は冨田さんご自身とご家族が食べたいもの、かつ栽培と販売がしやすいものとして、主にこの四角豆、さつまいも、春日ぼうぶらは自然食品店で販売されていてどれも本当に美味しいのですが、特に冨田農園の野菜で美味しかったのがこの人参です🥕 こちらの人参の規格外のものを収穫後すぐに人参ジュースにしたものをいただきましたが、これが本当に美味しかったんです! エグみが全然なくて、生クリームのような濃厚さが感じられました😇 来年は自分で人参を栽培して、ジューサー買って、人参ジュースを好きなだけ飲もうと決めた日でした😌 以前は委託して規格外の人参を人参ジュースに加工し販売されたこともあるみたいですが、日持ちの配合・調整が難しいなどの理由から今はこういう機会でないと頂けない貴重な人参ジュースです🥕 最後は冨田農園の柱である、お米の成長記録をお見せします! 9月の研修時に面白いものを見せてあげると言われ、行った先がこちら、だんだん近づいてきて気づきます。 こちらその色の通り、赤米です! この赤色はなんと1週間ほどの短い期間しか見られないそうです! この赤米、よく見ると穂(お米の粒)は緑ですが、のぎ(お米から出ている長い毛)が赤いんですねぇ 翌週行ってみると、まだまだ綺麗な赤色でしたが、1週間前よりは鮮やかさが減って深い色になっています。 その後に行った赤米はこんな感じに色もずいぶん抜けています↓ この時には穂が赤くなっていて、のぎの色が薄くなっているので、成熟するにつれ、のぎの色素が穂に移っているのでしょうか🌾 そしてこちらは… こちら、黒米だと思ったら、緑米(餅米)とのことです! この時期の緑米は、そよ風にゆらゆら揺れる様子がとてもいいとおっしゃっていましたが、この日は残念ながら無風😩それでも十分綺麗でした✨ この緑米で玄米餅を作って販売されていますが、それが絶品なんです!過去一美味しいお餅でした😋 黒米は若干色はあるように見えますが、普通のうるち米と色は変わりませんね😃 穂は緑ですが、籾を剥くときちんと黒色のお米がでてきます。 9月26日の研修では、この黒米に混ざった”混ざり穂”と呼ばれるうるち米を、収穫時に黒米と混ざらないように取り除く作業をしました。 上の写真で、垂れてきている稲の中にピンと立っている稲が混ざっていますが、それがうるち米です。 […]

南阿蘇のジャズ喫茶✖️タイ料理レストラン ”マリ・マーライ”

南阿蘇村で、日本語ペラペラのキャリアウーマンであり、育児をこなすお母さんでもある、若いタイ人女性が経営しているタイ料理レストランに行ってきました💨 そのレストランが、『Mali Malai(マリ・マーライ)』です。 場所はこちら↓ 28号線から一本入ったところにありますが、タイ料理ののぼり旗が上がっているのでわかりやすいですよ。 Mali Malaiの前はジャズ喫茶 Woodside Basie というお店でしたが、当時の機材を全て譲り受けて、ジャズ喫茶を残しつつ2021年にタイ料理店をオープンされました。 店内ではかっこいいジャスが流れています。 古民家をまるごと移築して、ここの場所に立て直したという店内はとっても立派です。 店主のカオさんは、小学校6年生の頃に翻訳された、源氏物語を漫画にした”あさきゆめみし”を読んで日本の漫画やアニメが好きになり、それからスピード、嵐、宇多田ヒカルなどのJ-POPにハマったそうです。 初めて日本に来たのは2017年に3週間の短期留学で、次に来たのは2018年の大学卒業の翌日、それからずっと日本在住です。 共通の友人の繋がりでご主人と出会い、日本で結婚、出産。 日本語は本当に気を使わなくていいほどぺっらぺら! そんなカオさんは、タイで旅行会社を立ち上げていて、来年から忙しくなるため、お店を休まれる期間も増えるかもしれないとのことでした。 さて、そんな日本通のカオさんですが、料理は本場のタイの味ですよ〜😋 メニューは基本は、ガパオライス、グリーンカレー、レッドカレー、ガイヤンライスです。 私たちが注文したのは、グリーンカレーとガイヤンライス どちらもただただ美味しい! 家でたまにカルディのグリーンカレーを食べるのですが、Mali Malaiのグリーンカレーは本格度が違います🇹🇭 ガイヤンの鶏肉もジューシーで香ばしくて、甘辛くてご飯とベストマッチです😋 付け合わせの舞茸のグリルもタレとよく絡んで最高👍 外がカリカリの目玉焼きがまた美味しいんです! 食後のデザートは、マカロンかアイスか選べてアイスを選んだのですが、アイスが斬新😆 12月までは通常通り土日の11:30~16:00営業で、平日やディナーは事前に要相談とのことでした! こちらがマリマーライのインスタです。 View this post on Instagram A post shared by Mali Malai (旧Woodsidebasie) (@malimalai.aso) カオさんは育児をしながらの経営なので、人懐っこくてかわいい娘さんマリちゃんに会うこともでき、癒されること間違いなしです💕

自然栽培大豆の種蒔きから収穫まで〜2023〜

なんと、日本の大豆の自給率は6%。 有機国産大豆であればその6%のうちの1%ぐらい?かなり希少。 だとすると、自然栽培国産大豆ってさらに超希少ですよね! そんな希少な大豆が研修先の冨田さんの農園ではどのように作られているのか、惜しげもなく記事にします! 冨田さんは大豆の栽培は、主に黒千石(味噌、納豆、雑穀米ブレンド用)、そして丹波の黒豆(枝豆、年末のお節用)を合わせて3町ほど作付けされています。 毎年大豆の播種の時期は雨が続き、タイミングが遅れたりするそうなのですが、今年は雨の中の天候を見計って大豆の播種を7月22日(土)23日(日)の週末にほぼ終わらせていた様です。 その中で1枚の畑を私の研修の為に種まきを待っていて下さいました😭 本当に有り難いです! 今回見学させて頂いたのは黒千石の中でも、冨田さんが”なないろ大豆”と呼んでいる様々な色が混ざった黒千石! この現象は毎年自家採種を続けていた結果、このような多様な色になったそうです。 それを”なないろ大豆”と名付ける冨田さんのセンスがいいですよね〜🤔 ちなみに別の記事でご紹介する予定ですが、冨田さんが選別・育成されたブランド米の名前もセンス抜群なんです! この大豆をトラクターの連結播種機を使って2条蒔きしていきます(条間60センチ、株間20センチ←機械から種の落ち具合によっても変わる)。 手慣れているのであっという間に終わりました! そして、大豆の発芽が揃った8月4日の大豆の畑がこんな感じです。 この時期に初期除草として、トラクターに取り付けて畝間をはしらせるキューホーの除草機で3回ほど除草します。 そして、8月29日の大豆の畑がこんな感じ。 夏の間は除草機で除草しきれなかった草で大きくなったものを手で抜いていく作業が続きます。 この雑草、トゲがあってただ抜くだけなのに気を使います💦 大豆の葉はほぼ虫食いがないのに、この雑草だけ虫に食べられているのが面白い。 9月は大豆(と露草)の花の蜜を集めに来るミツバチの音を聞きながらの作業です。 大豆の花といえば、丹波の黒豆の方は株によって赤色か白色の花が咲きます。 冨田さんは長年その違いの調査をしたいと思っていらっしゃったようなので、今年は簡易的に収量に違いはあるのか見てみることにしました。 白い花の株には黄色いテープを巻いて、 ピンクの花の株には青いテープを巻いて、 それぞれ同じ圃場のある区画の中から、数株ずつ印をつけました。→結果は後ほど💨 そして、夏の除草が終わると、後は実が入り熟すのを見守るだけです。 成長が著しい圃場では、胸のあたりまで大きくなっています。 逆に地力がない畑では同じ日に蒔いた大豆でもこんなに大きさが違います。 大豆は背が高くなると蔓ボケといって背と葉ばかり生い茂って実が入らないというイメージがありますが、全体的に背が高くなったという今年の大豆は、豊作の予感…!? 大豆の作業の合間にも、お米やお野菜の圃場に連れて行ってくださりお話もたくさん聞かせて頂いたので、次の記事に書きたいと思っています。 そして、ついに収穫の時がきました! 種まきからはあっという間😳 さきほどの画像の背が高くなった圃場の大豆はこうなりました。 一株一株の実の入りがすごい! こちらの写真は黒千石ですが、今日(11月7日)に収穫したのは丹波黒豆です。 仮払い機で根元から刈り取って、ある程度集めて ハーベスターに投入します! そして脱穀されて出てきた大豆がこんな感じ。 この日収穫した圃場は1反ほどですが、なんと収量は98キロありました。 丹波の黒豆は脱粒しやすいみたいでかなりの量が畑に落ちていましたが、それでも100キロ近くの収量はすごい! この弾けてしまった大豆を集めて売ったら、結構な金額になるんじゃないかと冨田さんと話していました。 落ちてしまった大豆もったいない… さて、11月下旬から始まった大豆の収穫も無事に12月4日に終わり、今年は過去イチの豊作だったようです✨ 黒千石は去年の3倍の収量、反当たり150キロ収穫できた圃場もあるようで大大大豊作でした! 丹波の黒豆の花の色の違いの調査ですが、収量には差がなし!という結果でした。 大豆は地力がなくても育つと言われますが、冨田さんの経験上あまりにも地力があると実はつかないけれど、土地の地力と収穫量は比例するとのことでした。 また、同じ日に蒔いた黒千石でも圃場によって枯れ具合も違ってくると。 上の写真は、写っている圃場は全て冨田さんの黒千石の大豆畑ですが、圃場によって色が違いますよね? 地力がない圃場の大豆は早めに枯れ、地力がある圃場の大豆はまだ青々としています。 青々としている圃場は、枯れるまでの時間が遅くなることで実が成長する時間が確保され、早くに枯れる圃場より粒が大きくなるようです。 通常の栽培方法では除草剤や防虫剤をかけますが、冨田さんは ”敵を知り、土を知らずんば、危うからず” とおっしゃっていて、基本となる土の状態がどのように作物の生育に影響しているのかに重点を置いた観察をされています。 去年、私たちが南阿蘇で栽培したフクユタカは有機栽培の区画がカメムシの害に遭い、収量が0でした。 […]

幻のお米『亀の尾』の栽培に挑戦し続ける赤城さんのかけ干しのお手伝いに行ってきました🌾

南阿蘇村(阿蘇地域)の特徴として豊かな湧水と昼夜の寒暖差の大きさという条件が揃っていることから、阿蘇地域は県内でも美味しいお米ができるお米の産地として有名です。 その南阿蘇村では自然栽培(無肥料、無農薬)でお米を生産されている生産者さんがたくさんいらっしゃいますが、今回私たちがお手伝いに行った赤城さんはその中でも栽培が難しいと言われている『亀の尾』の栽培に挑戦し続けられています。 赤城さんがお米作りを始めたのは2016年の熊本地震の年。 作り始めて3年は田原坂駅前の5反ほどの田んぼで、その後は山都町で2年間、自然栽培のお米作りをされていました。 その後は縁があって、南阿蘇に移住し2年間の研修を受けて、南阿蘇でお米専業農家として独立されました。 そんな赤城さんが独立後から種を継いで栽培されているのが『亀の尾』という品種です。 現在、有名なお米の品種といえば、コシヒカリ、ササニシキ、あきたこまち、ヒノヒカリ、熊本でいえば森のくまさんなどたくさんありますが、それらの起源をたどっていくと必ずたどり着く昔から存在する品種が『旭』と『亀の尾』です。 これらの在来種のお米は栽培が難しいようですが、その中でも亀の尾はより難しいとのこと。 その亀の尾の難しさが、まず倒伏(稲が倒れること)しやすい。 今年の亀の尾は収穫が少し遅くなったそうですが、この状態でもまだ倒れていない方だとおっしゃっていました。 隣の圃場の自然栽培の山田錦(酒米・こちらも倒伏しやすい品種)と比べてもかなり倒れている印象です。 穂が垂れだした頃に強い風が吹くと、すぐに倒れるんだとか… このような背が高くなり倒れやすい品種は、通常のように肥料を入れる栽培だと穂が太りすぎてすぐ倒れてしまうので、自然栽培で肥料っけを抑えるような栽培方法でないと厳しいようです。 次に亀の尾の栽培が難しい理由として、出穂(穂、お米の粒が出てくること)がどの品種よりも早く、スズメのご飯としての餌食になってしまうということ🐧 赤城さんはそれも自然のバランスだと考え、寛容に捉えられています😌 その栽培の難しさに加え、亀の尾は分結(植えた茎から新しい茎が生えてくること)しないと言われているので、収量も他の品種と比べると収量が少なく、南阿蘇でも亀の尾の栽培をして数年で辞めていかれる農家さんを何件も見てこられました。 赤城さんは亀の尾の栽培は今年で4年目。 ここで辞める人が多いので、ここからが挑戦だとおっしゃっていました。 こういう難しさから、別の品種にした方が楽で簡単なのも分かっているけど、愛着が湧いて意地でもいい亀の尾を作ってやろうという気になっているそうです✊ 目標は、山田錦ぐらいまで立つ亀の尾を作ること! ただ、現在の亀の尾でも、倒れても隣近所で支え合っている様子を見て、人間もこうあるべきだよなと亀の尾に重ねて考えるようになったとおっしゃっています。 また、分けつしないと言われている亀の尾ですが、倒れた稲の株元から新しい芽が生えてきているのは観察して発見したけれど、その生理もよくわかっていないと。 まだまだ分からないところがあり、簡単にはいかないからこそ面白いと楽しそうに話されていました。 そんな赤城さんの亀の尾に対する情熱を聞きながら、今日は収穫を迎えた水田の一部で水捌けが悪く収穫機械が入れない場所の刈り取りと天日干しの作業のお手伝いをしました。 ここの水田はロケーションが最高で写真が映えます。 この日は赤城さんのお米を取り扱う、自然栽培専門店ナチュラルスタイルさんが取材に来られていました。 今回、赤城さんとご一緒させていただいて感じたことは、 ・お米の栽培に対する情熱 ・自然栽培農家であることの誇り ・そしてなにより楽しんでいる! ということでした。 消費者さんの命を養う農業、人間の根本を司る仕事である農業を、胸をはって自信をもって仕事する。 一番はお米の世話をしている時、昔はキツくて大変だと思っていたことが、今は楽しいと思える。 田んぼに水を張ることで地下水を守り、自然栽培で土と菌を育てる。 赤城さんは作り手の思いがお米にも伝わるとおっしゃっていますが、ここまで愛情を注がれたお米ならば多くの生産者の中から選んででも食べたくなるほどの情熱を感じました!! 亀の尾の食味はというと、現代のお米よりは繊細さにかけるけど、香りがありさっぱりしていて軽く食べることができます。 今年の亀の尾はまだ刈り取ったばかりで食べるまでにはもう少し時間がかかります。 ちなみに、昨年私も亀の尾のおにぎりを頂きましたが美味しくて5個をペロリと食べたくらい美味しいです😋 旭と比べると美味しさは劣ると聞いていて、勝手に亀の尾は美味しくないと思い込んでいたけど、全然美味しいじゃん!と食べて驚いたのはいまだにに覚えています。 私たちは来年から自家用のお米を作りたいと思っていたので、今回、稲の栽培を楽しんでいる先輩の姿を見せてもらったことでますます来年が楽しみになりました🌾 農業はきついとか稼げないとかよく話をされるけど(私の祖父も畜産+農業をしていて借金ばっかりで稼げないって言ってましたが)、こういう姿を見せていかないと次の世代もついてこないよなと感じました。 私たちも不安はありますが、それを覆すくらいの想いで夫婦で力を合わせて楽しみながら農業に取り組んでいきます😃

食べて身体に優しく南阿蘇村の農業も応援できるスイーツ店、aiju cafe

皆さんはスイーツなどに使用されている原材料にこだわっていますか? 南阿蘇村には美味しいスイーツのお店がいくつもありますが、原材料に有機・無農薬の南阿蘇産農産物(小麦、米、卵、フルーツ)の素材にこだわった、からだに優しいスイーツをいただけるお店が実はあるんです✨ そのお店がこちら!手作りおやつの店 aiju cafeさんです🍰 外観はパッと見、お店が本当にあるのかと思っちゃうほど緑豊かです🌲 場所は南阿蘇村の道の駅あそ望の郷くぎのの一本隣の道に入ったところにあります。 迷われるお客さんも結構いらっしゃるみたいなので、マップを確認してから行くのが無難です🗺 さて、入り口を入るとこんな素敵な空間が待っています😍 お店もカフェスペースもとってもかわいい外観ですが、まずはお店の方からおじゃまします✨ 当日のラインナップは、 玄米ぱん(玄米100%、グルテンフリー、卵・乳製品不使用) ・自然栽培とうもろこし(ミニ) 200縁 ・有機シナモン(ミニ) 150縁 ・プレーン 250縁 ・プレッツェル風 250縁 フロランタン(卵・乳製品不使用、有機ドライフルーツ・有機ナッツ使用) 300縁 クッキー各種(カフェオレまんまるクッキー、黒豆クッキー、ココアクッキー、生姜クッキー) スコーン(卵・乳製品不使用) 250縁 ブルーベリーパイ(卵・乳製品不使用) 300縁 かわいいミニ冷蔵庫に入っているスイーツもありますよ〜 お店には並んでいませんが玄米もちも販売されています! 以前のaijuさんは小麦を使ったスイーツを作っていたようですが、最近では小麦を控えるお客様が増えてきたことから玄米を使用したグルテンフリーのスイーツも作るようになりました。 主にビーガンの方でも食べられる卵・乳製品不使用のスイーツが並んでいますが、ロールケーキやガトーショコラは卵を使用しています。 使われている小麦粉は、南阿蘇村で自家製味噌を原材料から作られている「かげさわ屋」の有機小麦で、お米は市内在住で、南阿蘇と益城で自然栽培(農薬・肥料不使用)のお米を栽培されている毛利さんのお米🌾 卵は南阿蘇の平飼い有精卵、たのくろ農園と椛島農園の卵🥚 ブルーベリーも南阿蘇産で無農薬、その他のフルーツもなるべく南阿蘇村産を使用されています。 私が知る限り、材料もなるべく有機・無農薬のものを使われていて、ここまで材料にこだわったスイーツ店は南阿蘇村ではaiju cafeさんだけ!(日々南阿蘇村のお店を探索中で実はまだあるかも💦) また、スイーツの他に販売されている玄米パンは22歳の息子さんが焼いているようですが、作り方にも拘っていて玄米の粉からではなく、生の玄米を使用しています。 実は、その息子さんはアトピー持ちだったようですが、南阿蘇に来てから水、空気、食材のおかげでアトピーが改善したとのことです😲 店主のアイさんも、息子さんのアトピーがきっかけで食材に気をつけるようになり、今ではここまで食材にこだわったお店を経営されています。 アイさんは、その研ぎ澄まされてきた感覚で南阿蘇の食材は質がいいと確信されています。美味しいのはもちろん、食べても身体が重くならないと。 その感覚は私たちもaiju cafeさんのおやつを食べていつも感じます。 甘い物って食べている時は美味しいけど、食べた後すぐに眠くなったり、だるくなったりしますよね? aiju cafeさんのスイーツでは、食べた後の体への負担も全然感じませんし、甘味も自然で軽く食べれちゃいます😋 今回、私たちは玄米パン、ブルーベリータルト、ブルーベリームース、アイスコーヒー、ブルーベリースムージーを頂きました! ドリンクの写真を撮り忘れちゃいましたが、コーヒー、スムージー(ブルーベリー、いちご)、季節の手作りジュースなどがあります。 このブルーベリータルト、下の生地がザックザクです!砕いたアーモンドが香ばしい。 玄米パンはモッチモチ!時間が経つとポロポロになるので、早めに食べてくださいね🥖 ブルーベリームースはプルプルのゼリーのようで、さっぱり食べられて、下にオーツ麦と玄米クッキーが敷き詰めてあるのが美味しかった😋 今日は天気も良く木陰が涼しかったので、外の席で頂きましたが、ガラス張りのカフェスペースがとってもかわいいんです! もともと使われていない納屋だったそうですが、景色がよかったので、カフェスペースとして改装されました。 入り口を入ると、 センスがよすぎるおしゃれ空間です。 周りは木々に囲まれているので、癒されます🌳 できるだけ有機、無農薬、南阿蘇村産の食材にこだわってひとつひとつ作られているのに、手に取りやすい価格になっているのは、生産者さんから味は問題なく規格から少し外れたものを直接購入しているから。 生産者さんにとってもそのまま青果として販売できないものを、おやつとして加工する分に利用してもらえるのはとても有難いことです。 なにより、身体に優しくて美味しいものを食べて、地元の農家さんまで応援できる、 お客さん・aiju cafeさん・農家さんよしの三方良しのお店です👍 営業は土日祝日の11:00〜17:00 インスタで毎月の営業日とおすすめのお菓子などアップされているので、最新情報をチェックして是非行ってみてください✨ […]

自然栽培のお米作り&ジャンボタニシを利用した除草管理

6月から研修を受け入れてくださっている自然栽培の大ベテラン農家の冨田さんが営む農園で、田植えと水田管理の研修を受けさせていただきました。 この日の研修のメイン作業は苗運び! 5月に育苗箱に山土を入れてお米の種を播種し、その後は田んぼに苗箱を並べ、水の管理を経て育った稲の苗が上の写真です。 うーん、とても綺麗ですね🤩 ここの菊地市七城あたりの農家さんは、このように育苗されているようですが、標高が高く気温が低めの南阿蘇ではハウス内での育苗が主流です。 私が住んでいる南阿蘇では上の写真のようにハウス内で有機米の苗を育苗しました。 村内でも自然栽培や有機でお米の苗を田んぼで育てていらっしゃる方がいます。その理由として、育苗期間中に使用する山土には栄養分が少ないので、その栄養分を補う為に田んぼで苗を育てています。 田んぼで育てた苗箱は根が張っていて、田んぼから引き剥がすのが一苦労💦包丁などで育苗箱の底の根を切って剥がしたりするのですが、その時に田んぼに足が取られて力が入らなかったりで、この作業がとても大変で重労働です。 一方、ハウス内での育苗は苗の運搬は楽ですが、毎日の水やりが欠かせません。 ハウスの方が管理しやすいかなと思えますが、私たちのような素人が管理すると、苗の生育がバラついたり、水やりのタイミングを誤ると焼けたりしちゃいます😓一長一短ですね。 上の写真は私たちが研修の一環として育てた苗ですが、苗の先が黄色く焼けてしまったものや、生育がバラバラなのが伺えます。これでも十分、田植えはできるのですがお米だけに限らず育苗の水管理は奥が深そうです🌱 加えて、規模が大きくなるほど水やりに費やす1日の時間も長くなります。私たちは晴れの日は朝、昼、夕方と水を与えていました。その水管理が影響して普段の仕事も中断されてしまうので、他の畑仕事がなかなか進まなかったりということもあります。 話は戻りますが、冨田さんの研修では、お米の苗をその日に植え付ける予定の田んぼに運び、そのあとは田植え機の苗の補充のサポートを少しさせていただきました。 南阿蘇にはジャンボタニシはほとんどいないのですが、七城のあたりの田んぼには当たり前のように大量にいます。植えたばかりで柔らかい苗は、ジャンボタニシの食害に遭わない様に水を張る深さには細心の注意を払わなければいけません。 ジャンボタニシは水中でのみ食べることができるので、稲が大きくしっかり成長するまで浅水で管理します。 水の入り口はどうしても水深が深くなり酸素量も多いので、ジャンボタニシが多く集まり、水口付近の食害にあっている田んぼが多く見受けられます。 通常だと椿油粕を使ってジャンボタニシを駆除するのが一般的(椿の油粕は魚に対し毒性があるようで、ジャンボタニシ駆除の目的での水田での使用は禁止されていますが、多くの農家さんがいまだに使用しているようです)で、駆除すべき害虫として認識されていますが、冨田さんはジャンボタニシが入ってきた時は、もう除草しなくていいと喜んだそうです😄 ただ、タニシの数が多すぎると雑草だけでなく稲まで食べられる可能性が高くなるので、人力でタニシを取って数をコントロールしています。その方法が今回研修の中で経験させていただいた”タニシひらい(タニシ拾い)”🐌 田植えをして数日間は集中して、その後は稲が十分な大きさに成長するまで田んぼを順繰り回ってタニシの数を減らしていきます。 だいたいのタニシは安定した畦(あぜ)に卵を産みつけるとのことから、田んぼの中心よりも周りの端っこに多くいる傾向があると冨田さんは経験から学び、田んぼの外周にとあるものを投げ入れてタニシを誘き寄せる方針に切り替えられました。 それが… 誰もが見たことあると思います、”カラムシ”という雑草です。通称”ぽんぽん草”。 このカラムシですが、背も大きくなるし、地下茎なので根絶するのが難しいのですが、日本では江戸時代に綿が普及する前はカラムシや大麻の繊維から服を作っていたようで、現在でもカラムシからアクセサリーや服を作っていらっしゃる方がいると知ったのはつい数日前。 タニシはメロンやスイカの皮が大好物のようですが、手軽に手に入るもので好きなものがこのカラムシのようで、上の方の柔らかい新芽の部分を摘んで、こんな風に田んぼの畦近くに投げ入れます。 すると、タニシが集まってくるので、そこをごそっと金網ですくいます! 多い時は20分でタニシの山ができたことがあるくらい集まるらしいです😱 この様に身近な物を使って栽培環境を整えていく方法は長年培われた知恵に他なりません。 そして、その知恵を私に惜しげもなく教えてくださり、さらにはブログに書いても問題ないよとおっしゃる心の広さには感服です😭 師匠の背中はずっとずっと先にいて程遠いです😅 この集めたタニシですが、菊地の標高が高くタニシがいないところで自然栽培のお米作りをされている方が、わざわざもらいにいらっしゃるようです。 大きいタニシは食べることもできるとか…いいタンパク質源だし、田んぼに来るシラサギが食べてくれないんですかね🦢 さて、冨田さんに田んぼを案内していただくと、冨田さんの観察力がすごく、田んぼの珍しい生き物を発見されるのが早いこと! 上の写真は、この日、田植え予定の田んぼにいた、どじょう! 果たして田植えの後、無事に生きているのか… お次はトノサマガエル!この辺りだと、珍しいようです。初めて見る緑と茶色の2色のカエル、とても綺麗でした🐸 上はヒレの模様が綺麗な、ナマズの赤ちゃん。泳ぎ方がおたまじゃくしに似ていたので見間違えやすいけど、何匹か田んぼで泳いでいるのを発見! こちらは、2億年もの間、姿形が変わっていないと言われているカブトエビ。タニシひらいをした田んぼにたくさんいました! カブトエビは田んぼに生える雑草の新芽を食べてくれます。また田んぼ内を移動することで水が濁った状態になり光が雑草まで届かず成長を抑制し雑草対策として活躍してくれる生き物です。 生態系豊かに思える田んぼでも、みなさんがおっしゃるのは、昔はもっと田んぼにいろんな生き物がいたと。 機械や肥料・農薬が使われるようになる以前の日本の稲作や田んぼは、どんな感じだったのかタイムスリップをしてのぞいてみたいです👀 そしてこの日は、冨田さんの自然栽培小麦で作った中華麺、自然栽培黒千石の納豆、おにぎりと、自家製野菜の副菜や漬物をいただき、これまた贅沢なお昼ご飯をご馳走になりました。 初めて見る生き物観察を楽しみながらの有意義な研修をありがとうございました✨

仔羊の誕生🐑🎉

昨年2022年に発足しためぇめぇの会ですが、発足時に優秀な母親羊2頭(出産育児経験豊富)、そして年を越して2023年2月にメス羊2頭(出産育児経験不明)を譲り受け、計4頭の妊娠可能な雌羊を飼育していました。 母親経験済みの2頭は、冬の時期にオス羊を貸していただき、その後はお腹もどんどん大きくなっていたので、確実に妊娠しているだろうという状態で、出産育児・仔羊用のハウスと部屋を出産前の年明けに建て、出産に備えていました。 ビニールハウスの骨組みは地元のホームセンターで購入したもの、ビニールは使わないものを再利用、木材もほぼ再利用のものを使用し、出産育児部屋と生後2週間〜の子羊が親に邪魔されずに餌を食べる子羊部屋を建てました! 上の写真のめぇちゃん、むぅちゃんは体も大きくお腹の張りも横に大きくなっていたので、妊娠が分かりやすかったです。 ところが新しく迎えた2頭は体が小さく、1頭は毛も長かったので、妊娠しているかどうかもわからないまま、迎え入れることとなりました。 下の写真は新入りショーン子と先住羊むぅちゃんの初コンタクトです。 しばらくの間は先住のむぅちゃんめぇちゃんが新入り2頭に頭突きしたりして、先住組2頭と新入り組2頭は別行動でした。今では仲良くやっています☺️ このころが2月半ば。 先住のめぇちゃん、むぅちゃんは種付けの時期がだいたいわかっているので、そこから計算して3月下旬〜4月上旬の出産時期が割り出せていましたが、予想外だったのが新入りラムの出産でした。 なんと迎え入れの2日後に出産していました… 通常の出産は、お乳の張りや陰部の赤み、お腹の下がり具合などから、もうすぐ生まれそうな兆候を見極め、母親を分娩室に隔離するのですが、めぇめぇの会にとっては初めての出産シーズン&ラムの毛の長さ(毛が長くて体のラインが見えない)やお腹の小ささなどから、まさかこんなすぐに出産するとは思わず、お世話になっている家畜専門の先生が様子を見にきてくださった時に、物陰にいた子羊を発見、分娩室に移動してくださっていました。 おそらく前日の夕方〜当日の朝方に産まれたとのことでしたが、本来は子羊を狙う動物から守るために分娩室で出産を迎えさせてあげなければいけないのですが、ラムが母親業をしっかりしてくれていたおかげで、寒い時期での出産でしたが子羊は無事でした! 私たちの出産管理の失敗を反省しつつも、初めての子羊の可愛さに癒されまくりでした。 産まれたのが2月半ばで、この記事を書いているのが7月30日で5ヶ月半経ちましたが、ジュニアもすっかり大きくなりました。そして一番人懐っこくて、もはや犬だとみんなで言っているほどです🐶 母親ラムにとっても似ているジュニアです。 ジュニアのかわいい写真と成長記録をどうぞ! こんな感じで頭から突っ込んできて、なでなで要求してくるし、始終人についてくるしでとっても人懐っこいです。 それでは現在のジュニアです! もう立派なオス羊になりました!今では7頭に増えた会の子羊ですが、離乳のために親と隔離しているため、実質子羊群れのリーダー的存在のジュニアです。 でも、甘えん坊で私たちにとってはまだまだかわいい存在です💓 産まれた時から比べたら、本当に大きくなりました! ここまで無事に大きくなってくれたことに、感謝です! ここから出産ラッシュが続くめぇめぇの会の羊たちですが、またかわいい写真とともにご紹介しますのでお楽しみに🐑

自然栽培小麦&自然栽培大豆の研修を開始しました

南阿蘇村は自然栽培のお米を作っている先輩農家さんはたくさんいらっしゃるけど、自然栽培の小麦・大豆で営農されている農家さんがいないので、今年度から足を延して菊地の方(南阿蘇から車で約1時間)で研修を受けいれていただけることになり、現在週1で研修に通っています。 農業現場経験1年のひよっこぺーぺーにも満たない私を、快く受け入れてくださったのは自然栽培米に取り組まれて40年以上の大ベテランの冨田親由さんとご家族のみなさんです。 今では息子さんに経営を譲られていますが、息子さん娘さんと一緒に現役で作業されていて、なおかつ現代農業などを参考に今でもさまざまな管理方法を試されており、長年の経験があってもチャレンジ精神を忘れない柔軟な姿勢がとても刺激になります✊ 冨田さんの主軸は自然栽培米ですが、それに続き自然栽培小麦、自然栽培大豆、自然栽培の野菜もご家族で手がけていらっしゃいます。 こちらの春日ぼうぶらというかぼちゃは、甘味も少なくあまり美味しくない在来種だったようなのですが、種継ぎをするようになって甘みも増し、さらには病気にとても強くなったそうです。 かぼちゃに出やすいうどん粉病がでなく、生育も早くてとても強いとおっしゃっていました。 今年はこのかぼちゃを使ったスイーツも開発するかもしれないとのことです🎃 畑の広さに対して春日ぼうぶらの株数が数える程しかないのですが、全盛期には畑全面にしげるそうです😲 12日後の春日ぼうぶらの圃場が上の写真で、雑草もすごいですが、春日ぼうぶらも1メートルほどツルを伸ばしていて勢いがすごいです。 上の写真のさつまいもの畑には、畝間に燕麦を蒔いて雑草対策をされています。燕麦が枯れてきた頃に倒すだけだそうですが、隙間にどうしても生えてくる雑草は抜いて取られているようです。 冨田さんは食べるものだけでなく、綿(コットン)も自然栽培で育てていらっしゃいます。 コットンはお金にならないとおっしゃられていますが、”遊び”として栽培されていて、このほかにも畑には自家用の里芋、落花生、にんじん、ミニトマト、四角豆、柿などがあり、畑仕事を楽しんでおられる姿が本当に素敵です✨ ”遊び”の部分だけではなく、農業経営の軸として冨田さんは自然栽培のお米、小麦、大豆で加工品も作って販売されています。 大豆は味噌、納豆、雑穀に混ぜたり、お米の規格外のものは味噌の原料として麹に加工したり、小麦は麺類の原料として使ったり、付加価値をつけて販売することも重要視されています。 このように、こだわりを持って生産した穀物、作物を加工・販売し、畑では自給用の作物も作り、食卓の食べ物も賄うことのできる生活が究極の贅沢だと感じており、そんな生活をされている冨田さんご家族が羨ましい限りです! もちろん、初めのころは生活するために慣行栽培のメロンをされていたり、ここまでの道のりは決して簡単ではなかったと思います。 この日いただいた昼食には自然栽培のミニトマト、自然栽培米のおにぎり、自然栽培のじゃがいもときゅうりを使ったポテトサラダ、自然栽培のきゅうりの漬物、と、これ以上ないありがたいお食事でした😋 このように目標とする農家さんの元で研修を受けさせていただけることに感謝し、精進して行きたいと思います💨

変わり種の麦、オーツ麦を栽培してみた

もともと野菜の少量多品目での就農を目指していた私ですが、小麦・大豆・蕎麦などの穀物をメインにしようとシフトチェンジしたのが昨年で、その諸々の理由がありまして… それが、 ①私の目指す栽培方法が自然栽培(無肥料・無農薬)なため、野菜類より穀物の方が育てやすい ②栽培面積を必要とするので、農業従事者の高齢化により増加する耕作放棄地の再生に繋がりやすい ③穀物は収穫後の調製過程が多く大変だけど(脱穀、乾燥、製粉など)、その後の加工の幅が広い(発酵食品、パン、麺、粉、シリアルなど) ④小麦アレルギー、輸入する際のポストハーベスト、遺伝子組み換えや枯葉剤の使用など、食の安全に関わる消費者の関心が集まる品目である といったことから、穀物の方が面白いかもと思い、自然栽培での穀物農家へと志を改めることになりました。 その中でハーブ栽培の研修中に、研修先の関連するハーブティーのお店でオーツミルクを使ったカモミールミルクティーを販売していると聞き、オーツ麦のことはほぼ何もわからないけどオーツ麦を栽培してみたら面白いのでは!?となって10日もたたないうちにオーツ麦の播種をすることに。 オーツ麦は日本では"燕麦(エンバク)"という名の方が聞き馴染みがあり、主に緑肥、そして牛や馬の飼料として栽培されています。 食用のオーツ麦としては、北海道の方で会社が生産しているようですが、個人の農家として生産されているところはほぼない! それが面白いところではあるのですが、なんせ食用の種が販売されていなかったので、今回は緑肥用を5種類、実験栽培用(用途不明😅)として売られていたものを1種類、種用ではなく食用で売られていたオーツ麦を1種類、合計7種類のオーツ麦を蒔きました。 いい感じに数粒づつ種が播種機のベルトの穴に入っていますが、オーツ麦でも種類によって種の大きさが全然違っていて、大きめの種は穴に入らずうまく種が落ちませんでした💦 播種したのは、少し遅めの11月28日。通常、小麦でいうとこの地域だと11月下旬〜中旬播種くらいだと思うので、適期を逃したけれど、大丈夫でしょう! 播種後84日目の2月20日の写真が下の写真です。 真ん中の部分は、種がうまくまけていないところで、綺麗に生えていません😕 いきなり飛びましたが、播種後173日目の5月27日はおおきくなり穂も生えそろっている状態です。こう見ただけでも、色や背丈の違いが一目瞭然で面白いです。 穂の大きさも全然違っていて、面白いです!が、この差によって味や加工の具合がどう違ってくるのか全くわからないのが怖いところです😱 6月に入ってから、色づき始めました。ただ、梅雨の雨で倒伏しているものも結構あり(後で聞いたらイノシシに倒されていたようです😅)、これから鳥にも食べられそうで、果たして無事に収穫できるのかヒヤヒヤです。 収穫したら、それぞれの品種の違いを見てみたり加工の試作をしたいなとワクワクしています! 私たちは南阿蘇という地に力強く深く根を張る樹に、たくさんの希望の果実(ベル)を育てていきたい。 まだまだ小さいけど、一つの希望の果実が実りました。 (希望の果実 / 4つ)

晴れて認定新規就農者になりました!~認定までの流れ~

来年2024年3月の独立を控え、少し早いですが南阿蘇村から新規就農者としての認定をいただきました! 認定新規就農者とは、簡単に… 農業経営を始めようとする青年(18歳以上45歳未満)で、5年間の農業経営の計画や目標を記した「青年等就農計画」を作成・提出し、審査を受け、計画に承認がおりると市町村から認定をもらえます。 その認定をもらうと、農業経営を開始してから5年間は認定新規就農者となります。 5年後の6年目からは認定農業者となるようです。 すでに農業をされている先輩方の中には、この認定を受けていない方もいらっしゃるので、認定がないと農業ができないということではないですが、認定があるメリットとして ・国や県の補助金が受けられる ・農地を借りやすい/農地が買える ・農業関係の融資が受けやすい などが挙げられます。 私たちの認定までの流れとしては、 2月〜:徐々に「青年等就農計画」を作成し始める 4〜5月:埋めた計画書を提出しては、フィードバックをもらい修正を数回繰り返す 5月19日:最終版を提出 5月22日:審査会 この、「青年等就農計画」の内容は、 ・栽培品目と5年間の作付け面積、収量予測 ・農業経営の目標 ・導入予定の農機具と金額 などの計画を書いていくのですが、一番手こずるのが ・収支計画😩 その収支計画ですが、こんな感じです↓ 一般的な栽培方法での申請だと、熊本県の農業経営指標というものがあり、品目ごとの収入と農業経費が項目ごとに数値化されているものを参考にすることができます。 ただ、私たちは有機農法と自然栽培での営農である為、県の農業経営指標で参考にできるものは動力光熱費と作業用衣料費ぐらいで、収量・単価から経費の細かい項目は調べたり、先輩農家さんに聞いたりして予想される金額を埋めました。 一応、この「青年等就農計画」は計画や目標なので、申請を通す為に割り切って書くのもありだと聞いたこともありますが、今回私たちは何にどれくらいの経費がかかるか予想し、調べて記入したので、時間はかかりましたが独立後のイメージが具体的に見えてよかったと思っています。 5月22日の審査会は、農業関係や融資関係などから10名ほど出席され、提出した計画書に沿って私たちから要約説明と、出席者の方々からの質問で、1時間ほど行われました。 事前に収支計画の数字はよくつっこみが入ると聞いていましたが、そのようなこともなく、ボコボコにされると思っていた審査会は案外あっさり終わり(ありがたいことに出席者の方からアドバイスまでいただけた😌)、 6月6日に無事に青年等就農計画認定書をいただきました!!! さらにその翌日には、村内で活躍される有機農家さん、椛島農園(https://kabashimafarm.com/)のご夫婦から結婚のお祝いにメッセージ付きの無農薬米まで頂き、来年の独立に向けて身の引き締まる思いが強まりました💪 農家認定もいただきましたし、独立まで夫婦でできる限り準備を進めて、いいスタートダッシュが切れるように気合入れていきます!

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