自然栽培大豆の種蒔きから収穫まで〜2023〜

なんと、日本の大豆の自給率は6%。

有機国産大豆であればその6%のうちの1%ぐらい?かなり希少。

だとすると、自然栽培国産大豆ってさらに超希少ですよね!

そんな希少な大豆が研修先の冨田さんの農園ではどのように作られているのか、惜しげもなく記事にします!

冨田さんは大豆の栽培は、主に黒千石(味噌、納豆、雑穀米ブレンド用)、そして丹波の黒豆(枝豆、年末のお節用)を合わせて3町ほど作付けされています。

毎年大豆の播種の時期は雨が続き、タイミングが遅れたりするそうなのですが、今年は雨の中の天候を見計って大豆の播種を7月22日(土)23日(日)の週末にほぼ終わらせていた様です。

その中で1枚の畑を私の研修の為に種まきを待っていて下さいました😭

本当に有り難いです!

今回見学させて頂いたのは黒千石の中でも、冨田さんが””と呼んでいる様々な色が混ざった黒千石!

この現象は毎年自家採種を続けていた結果、このような多様な色になったそうです。

それを”なないろ大豆”と名付ける冨田さんのセンスがいいですよね〜🤔

ちなみに別の記事でご紹介する予定ですが、冨田さんが選別・育成されたブランド米の名前もセンス抜群なんです!

なないろ大豆、一粒一粒色が違ってとても綺麗😊

この大豆をトラクターの連結播種機を使って2条蒔きしていきます(条間60センチ、株間20センチ←機械から種の落ち具合によっても変わる)。

手慣れているのであっという間に終わりました!

そして、大豆の発芽が揃った8月4日の大豆の畑がこんな感じです。

8月4日の大豆畑

この時期に初期除草として、トラクターに取り付けて畝間をはしらせるキューホーの除草機で3回ほど除草します。

そして、8月29日の大豆の畑がこんな感じ。

8月29日の大豆畑

夏の間は除草機で除草しきれなかった草で大きくなったものを手で抜いていく作業が続きます。

株間の大きくなった雑草を抜きます

この雑草、トゲがあってただ抜くだけなのに気を使います💦

ハリビユというらしい

大豆の葉はほぼ虫食いがないのに、この雑草だけ虫に食べられているのが面白い。

9月は大豆(と露草)の花の蜜を集めに来るミツバチの音を聞きながらの作業です。

なかなか写真に収めづらいミツバチさん

大豆の花といえば、丹波の黒豆の方は株によって赤色か白色の花が咲きます。

手前が白い花、奥がピンクの花
綺麗に株によって花の色が分かれる丹波黒豆

冨田さんは長年その違いの調査をしたいと思っていらっしゃったようなので、今年は簡易的に収量に違いはあるのか見てみることにしました。

白い花の株(9月12日)

白い花の株には黄色いテープを巻いて、

ピンクの花の株(9月12日)

ピンクの花の株には青いテープを巻いて、

それぞれ同じ圃場のある区画の中から、数株ずつ印をつけました。→結果は後ほど💨

そして、夏の除草が終わると、後は実が入り熟すのを見守るだけです。

成長が著しい圃場では、胸のあたりまで大きくなっています。

9月19日の大豆の圃場(地力有)

逆に地力がない畑では同じ日に蒔いた大豆でもこんなに大きさが違います。

9月19日の大豆の圃場(地力無)

大豆は背が高くなると蔓ボケといって背と葉ばかり生い茂って実が入らないというイメージがありますが、全体的に背が高くなったという今年の大豆は、豊作の予感…!?

9月26日の黒千石
9月26日の黒千石

大豆の作業の合間にも、お米やお野菜の圃場に連れて行ってくださりお話もたくさん聞かせて頂いたので、次の記事に書きたいと思っています。

そして、ついに収穫の時がきました!

種まきからはあっという間😳

さきほどの画像の背が高くなった圃場の大豆はこうなりました。

11月7日の大豆畑(黒千石)

一株一株の実の入りがすごい!

11月7日の大豆(黒千石)

こちらの写真は黒千石ですが、今日(11月7日)に収穫したのは丹波黒豆です。

仮払い機で根元から刈り取って、ある程度集めて

ハーベスターに投入します!

そして脱穀されて出てきた大豆がこんな感じ。

この日収穫した圃場は1反ほどですが、なんと収量は98キロありました。

丹波の黒豆は脱粒しやすいみたいでかなりの量が畑に落ちていましたが、それでも100キロ近くの収量はすごい!

この弾けてしまった大豆を集めて売ったら、結構な金額になるんじゃないかと冨田さんと話していました。

落ちてしまった大豆もったいない…

さて、11月下旬から始まった大豆の収穫も無事に12月4日に終わり、今年は過去イチの豊作だったようです✨

黒千石は去年の3倍の収量、反当たり150キロ収穫できた圃場もあるようで大大大豊作でした!

丹波の黒豆の花の色の違いの調査ですが、収量には差がなし!という結果でした。

大豆は地力がなくても育つと言われますが、冨田さんの経験上あまりにも地力があると実はつかないけれど、土地の地力と収穫量は比例するとのことでした。

また、同じ日に蒔いた黒千石でも圃場によって枯れ具合も違ってくると。

10月24日

上の写真は、写っている圃場は全て冨田さんの黒千石の大豆畑ですが、圃場によって色が違いますよね?

地力がない圃場の大豆は早めに枯れ、地力がある圃場の大豆はまだ青々としています。

青々としている圃場は、枯れるまでの時間が遅くなることで実が成長する時間が確保され、早くに枯れる圃場より粒が大きくなるようです。

通常の栽培方法では除草剤や防虫剤をかけますが、冨田さんは ”敵を知り、土を知らずんば、危うからず” とおっしゃっていて、基本となる土の状態がどのように作物の生育に影響しているのかに重点を置いた観察をされています。

去年、私たちが南阿蘇で栽培したフクユタカは有機栽培の区画がカメムシの害に遭い、収量が0でした。

今年は、夏の間に冨田さんの圃場で草取りをしている時に、カメムシがぶんぶん飛んでいたので大丈夫なのかなと思っていたのですが、結局カメムシの害は大きくは見当たりませんでした。

一方で私が今年、南阿蘇で栽培した紅大豆は見事にカメムシに吸われ、収量ほぼ0見込み。

実が全然入っていない紅大豆(南阿蘇)

南阿蘇で長年自然栽培のお米やお茶を栽培している大先輩は、2016年の地震以降は大豆ができないと仰られていました。

カメムシの被害に遭う、遭わないの違いはなんなのか、どうしたら被害を抑えることができるのか…😔

来年はカメムシが嫌うハーブを一緒に植えてみたらどうだろうかと考えています。

私たちの大豆畑の収穫のご報告も今週の収穫を終えて記事にしたいと思っています!

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